
三宅島で唯一の都立高校です。三宅島には保育園、小学校、中学校、高校が一校ずつあり、少人数という特徴を活かし保小中高一貫教育を目指しているようです。設立は1948年と古く、普通科、農業科、家政科があります。三宅島の南東部坪田地区に位置し、大きなグラウンドや農業実習施設などがあります。生徒数は少ないですがその分先生がマンツーマンで教えてくださることも多く、手厚さで言えば内地の塾と変わりないと思います。部活動もサッカー部、バレーボール部、ボルダリング部、ラケットスポーツ部、野球部、音楽部、家庭科部、軽音楽部、自然科学部、農産加工部、美術工芸部、大学受験同好会、空手同好会などと少ない人数ながらも多岐に渡っていて、掛け持ちなどをしながら大会出場や目標に向かって充実した日々を送っているようです。公共施設としては日本最大級の施設を保有するボルダリング施設があることでも知られている三宅島ですが、その施設を利用して活動するボルダリング部は設立以降大会で好成績をおさめています。三宅高校の特色としては、「島の宝を育てる学校」として、高校生活を通じてふるさと三宅島を大切にする意識を育て、まだまだ復興途中の三宅島の将来を様々な角度から想えるような人材を育てようという取り組みを行っています。学校行事を見ても島ならではのものが多く、例えば遠泳大会などといった自然の中で仲間と共に頑張り抜く行事などは内地の学校ではなかなか味わえないと思います。私自身、三宅高校の出身ですが当時は島内一周(約38km)マラソン大会が年に一回行われ、ほぼフルマラソン並みの距離をほとんどの生徒が完走するという行事などもあり、内地での就職活動や大学での仲間作りで自慢できるネタが盛りだくさんの高校生活だったと記憶しています。丁寧な進路指導にも定評があります。過去の先輩方の功績により指定校推薦枠などもあり、進路については一人一人の夢にきちんと向き合って指導してくださる環境がとても魅力的だと思います。しかしその一方で少人数ゆえに切磋琢磨するための闘争心、ライバル心などはなかなか育ちにくいという面もあり、難関大学への進学などには自らを奮い立たせる強い気持ちが必要だと感じます。私は三宅高校出身であることを誇りに思いますし、今後もそういう生徒が1人でも多く巣立っていくことを願っています。