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世界の高等教育/ヨーロッパ諸国2



ヨーロッパでは就職を目標としたキャリア教育も盛んに行なわれています。将来の職業を見据えた実践的な学習を初等教育から高等教育まで段階的に行なうシステムは、日本にはあまりありません。ここでは、就職に向けたヨーロッパ各国の高等教育に注目してみましょう。

ドイツの職業教育

ドイツの職業教育

ドイツは高度な技術者が多い技術大国です。そんなドイツの技術を支えている、ドイツ特有の職業教育を見てみましょう。

初等・中等教育におけるキャリア形成

ドイツでは基幹学校に4年間通ったあとは、大きく分けて3つのコースに分かれて進学します。就職を目指すハウプトシューレ、高度な職業技術の取得を目指す実科学校、大学進学を目指すギムナジウムの3つです。この選択は将来の職業に大きく関わるためで、ドイツでは10歳で大まかな将来を考える必要がありますが、そのあと2年間は観察指導段階が設けられています。

ハウプトシューレを修了した人は、見習いとして職業訓練を受けます。その際、理論的なことを職業学校で、実践的なことを職場で学習するデュアルシステムが採られます。職業訓練を終えると、職能団体が実施する修了試験を受け、職業資格を取得します。この場合、高等教育には進まず、そのまま就職することになります。中には職業技術を高め、マイスター資格を取得する人もいます。

高等教育におけるキャリア形成

実科学校を修了した人は、上級専門学校や専門ギムナジウムなどに進学します。そのあと、高等教育に属する専門大学や高等専門学校に進学し、事務職や専門職を目指して学習します。専門大学のカリキュラムは実務志向で、職業との関連性が高いのが特徴です。

また、働きながら教育を受けられる職業教育制度があり、夜間ギムナジウムなどに通ってから高等専門学校や専門大学などの高等教育を受ける道もあります。

フランスの職業教育

1980年代、若者の失業率が慢性的に高い状況を解消するため、フランスでは職業教育の強化を目指す方針を進めてきました。

中等教育におけるキャリア形成

日本の中学校に相当するコレージュのあとは、大学進学を目指すリセ(3年)と、就職を目指す職業リセ(2年)に分かれます。職業リセでは2年後に国家試験を受けて、合格すると職業適格証(CAP)と職業教育免状(BEP)を取得できます。職業バカロレアの取得を目指す場合は、さらに進学する必要があります。フランスでは、職業教育を強化するために職業リセで年間7週間、職業バカロレア取得過程で年間9週間の企業実習を行なう交互教育という制度の充実を図っています。実習については1989年(平成元年)の教育基本法により義務づけられ、1997年(平成9年)に具体的な実施方法が定められました。

高等教育におけるキャリア形成

職業リセで行なわれるような交互教育は、高等教育レベルにも導入されています。1997年(平成9年)の国民教育省令で職業体験制度が確立され、グランゼコールや大学でも4ヵ月半~5ヵ月の実習を行ないます。このような職業教育を修了すると職業修士など学校体系に応じて段階的な資格が与えられ、これにより就業可能な職業が決まってきます。

イギリスにおける職業教育

義務教育の最終学年で受験するGCSEには、職業関連科目も多く含まれています。職業資格の取得を目指す人は、継続教育カレッジに進みます。

一方、大学には個別の入学試験はなく、希望大学のコースに申し込んでからGCE-Aレベルを受験し、合格した生徒が入学できるシステムになっています。純学問系以外の大学進学を目指す学生も、やはりGCE-Aレベルを受験します。そのあと進学する大学は一般的に4年制が多く、3年目は関係分野の職場で実践を積みます。4年目には学校に戻り、卒業論文を提出して学士を習得します。卒業試験と論文を総合した卒業成績は、そのあとの大学院進学や就職に大きく影響します。大学院は修士課程と博士過程があり、仕事をしながら卒業する学生も多くいます。